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【中医協】診療報酬上の地域性への配慮、次回以降に結論(医療介護CBニュース)

 中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は1月13日の総会で、地域の特性を考慮した診療報酬体系をめぐり議論した。現在、医療法上の許可病床が100床未満の病院などで認められている緩和措置の適用について、厚生労働省は2010年度の診療報酬改定で、看護職員数が著しく少ない二次医療圏単位に試行的に拡大することを提案。これに対して、診療側は実施自体には賛意を示したが、委員からは「(医療圏を選定するデータが)実態を表していない」などの批判が上がった。一方、支払側も選定の仕方を疑問視したため、10年度の改定で実施するかどうか、次回以降の総会で再び協議することになった。

 対象となる二次医療圏を選定するため、厚労省側は、一般病床のみで構成される病院(ケアミックス型などは除く)の1日平均在院患者数100人当たりの看護職員数を算出。その結果、▽北海道・北渡島檜山(45.3人)▽群馬・吾妻(48.9人)▽静岡・賀茂(50.8人)▽愛知・東三河北部(44.2人)▽滋賀・湖西(45.7人)▽和歌山・那賀(53.9人)、御坊(47.4人)▽徳島・西部2(42.9人)▽佐賀・東部(54.1人)―の9圏を割り出した上で、隣接する都市や医療圏に医療従事者が多いなどの理由で佐賀の東部と和歌山の那賀を除外し、7圏に絞り込んだ。
 医療法上の許可病床数が100床未満の病院と特別入院基本料を算定する保険医療機関は現在、1日当たりで働く看護要員数や看護要員と入院患者の比率などについて、3か月を超えない期間の1割以内の変動は、国に届け出を行う必要がない。厚労省はこの日、それを10年度の改定で7つの二次医療圏単位に試験的に拡大することを提案した。

■緩和措置の拡大で「時間が欲しい」―西澤委員

 療養病床を外した理由について、厚労省保険局の佐藤敏信医療課長は、「療養病床がたくさん集まっている地域と急性期の病床で困っている地域を同列に議論できるのか、課内で議論した結果、とりあえず一般病床だけで出させていただいた」と述べ、12年度以降の改定に向けて精査する必要性を示した。
 これに関して西澤寛俊委員(全日本病院協会長)は、療養病床のある中核病院の看護職員数が含まれていないことから、実態と乖離していると指摘。また、看護職員が都会に集中し、地方の病院が崩壊の危機にある現状に触れ、「行政や看護協会、わたしたち病院団体が協力しながら、都会の看護師が地方で働けるような施策も考える必要がある。そういうことをするためにも、(緩和措置の拡大で)少し時間を頂きたい」と求めた。

 一方、坂本すが専門委員(日本看護協会副会長)は「要件緩和で何か月か待っても、その後どうなるのか。それで看護師が集まるかは疑問がある。看護だけでなく、医療全体を見てほしい」と要望。嘉山孝正委員(山形大医学部長)は、10年度改定での試行的な実施に反対の考えを示しながらも、「実態を表すデータが出れば、それに合わせて地域の特性を診療報酬で考慮すべきだ。ペンディングしたい」と述べた。

 新たなデータを活用した二次医療圏の選定について、佐藤課長が「医療計画に基づく二次医療圏ごとの病床と人のデータはすべてあるが、電子化されていないので、電子化された形で整理するのであれば、4月1日(の改定)をにらんでとなると少し時間が足りない」との考えを示したため、次回以降の総会で再検討することになった。


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by nqmc2v6idu | 2010-01-18 23:19
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